CFネッツ創業20周年目突入。過去の賃貸業界を振り返る
2000年の2月22日にCFネッツは創業し、2019年2月22日をもちまして、創業20周年目に入りました。過去を振り返ると、昔の賃貸仲介業界は業務が整備されておらず、今よりも一層厳しい業界だったという歴史があります。
私は、「賃貸仲介業界の根本を改善しなければ、この業界は成長できないのではないか」と考え、今から27年程前に、現在の賃貸仲介業の礎となった3冊の賃貸マニュアルを発行しました。その後、『賃貸トラブル100番』という書籍を出版し、これをきっかけに、ビートたけしさんの『ここが変だよ日本人』を始め、様々なテレビ番組に出演しました。また、賃貸管理業の普及のため、数多くの業界団体で講演させていただきました。これらの活動を通して、賃貸仲介業がある程度普及されてきた頃、前職の会社を退職することになりました。
CFネッツ起業 不動産コンサルティング普及に努める
退職をきっかけに、今度は新しい形で不動産業界を成長させたいと思い、不動産コンサルタント会社「株式会社CFネッツ」を2000年に起業しました。創業時、「不動産流通近代化センター(現:公益社団法人風不動産流通推進センター)」の理事の方と親しくお付き合いさせていた関係で、不動産コンサルティング業の普及を依頼されました。そこで当時私が行っていた、賃貸管理から建物の請負契約、賃貸管理から相続対策、賃貸管理から不動産投資、等の仕組みを実務として行うこと、これらを不動産コンサルティング業の位置付けとしました。様々な講演を行う中で、私は「今後は、不動産コンサルティングが主流になる」という事を毎回お話していました。しかし当時は、ほとんどの不動産業者が「不動産コンサルティングで飯は食えない」と言い、行動しませんでした。
様々な角度からアプローチし、実務を鍛える
不動産コンサルティングの難しさは、単純な「賃貸の仲介」「売買の仲介」「住宅を販売」等を行えば良いわけではない、というところにあります。当然、様々な知識とスキルが必要になってきます。そこでCFネッツは創業当初から「各々が専門性を高め、専門家集団になる」という点を重視してきました。具体的には、宅建業を行うにあたって必要な宅地建物取引士資格(旧:宅地建物取引主任者、過去:従業員10人に対して1人必要、現在:従業員5人に1人必要)を営業職全員が保有することを原則としました。つまり、当社の営業職は宅地建物取引士がないと営業活動ができません。また宅地建物取引士としての資格を保有する者には、公認不動産コンサルティングマスター・一級建築士・二級建築士、最近ではCCIM(認定商業不動産投資顧問)・CPM(公認不動産経営管理士)の取得も推奨し、さらなる知識とスキルの向上を促しています。
このような取り組みによって、現在当社には、不動産業の延長線上の資格だけでなく、弁護士・税理士・不動産鑑定士・一級建築士・二級建築士も在籍しています。これだけの幅広い専門家集団にするのは大変難しく、さらに今の時代の流れに逆行しているともとられるかもしれません。なぜなら、今の世の中は細分化がますます進んでおり、コンサルティング業を幅広く行うことより、賃貸仲介や不動産売買のみを専門的に行う方が収益構造も作りやすくなるためです。
しかし、当社は多種多様な専門家集団を目指してきました。当社の業務が全て理解されているかというと、残念ながら、まだほとんど理解されていないでしょう。ですが、業務の仕組み一つをとっても、他社と各々が高いスキルを持つ人材が揃っている当社とを比べると、違いがはっきりご理解いただけるのではないかと思います。
今後の課題を踏まえ、更なるビジネスモデルの確立を目指す
昨年は、スマートデイズ、スルガ銀行、大手企業のサブリース問題等の様々な不動産業界関連の不祥事が発生しました。今年はさらにもう一段厳しい状況が続くのではないかと考えています。そうなると当然、顧客の考え方も徐々に変わっていくでしょう。そういった状況の中で、皆様に選ばれる会社として、私たちもまだまだ成長していかなければいけません。不要な会社はこれからどんどん淘汰されますが、必要な会社は残ります。必要不可欠な会社であれば、継続性を持たせることができます。必要な会社は世の中多く存在しますが、「必要不可欠な会社」は殆ど存在しません。
私たちCFネッツは、不動産コンサルタント会社として、様々な形でイノベーションを繰り返すとともに、多様なグループ会社も成長していきます。世間には3年生になれない人がたくさんいるといいます。「1年生を10年やっても1年生と」よく話していますが、今年CFネッツは20周年を迎えます。ここから新たな進歩を目指し、さらに様々なサービスを充実しながら、この業界をリードしていこうと思います。100年企業のような、継続できるビジネスモデルを確立し、今後も不動産コンサルティング業界の発展に寄与していきたいと考えています。今後もご愛顧のほどを、よろしくお願いいたします。
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